医師が転職する際、避けて通れないのが医局を辞めることです。
医局を辞める決断は、医師人生における重要な節目になります。当然、大きな覚悟が必要になります。
医局に留まってきた先生にはそれぞれの理由があるかとは思いますが、突き詰めれば医局内での出世は目的です。さらに言えば教授になることが最終的なゴールでしょう。
経済的な成功はどちらかというと二の次でしょう。ですから、
「俺は出世コースから外れた。」
「教授になるのは無理そうだ。」
と悟った瞬間、医局に留まる理由は瓦解してしまうのです。
出世を考えなくなった瞬間、先生の眼前に新たな地平が開けてくるのです。
医局派遣の病院しか選択肢になかった時は、給料面から言えば貧乏クジだけの御神籤を引くようなものでした。しかし、医局を辞めればそうではありません。給料の大幅アップは間違いありません。実際、医局を辞めたことで年収が倍増するのは珍しくありません。
さらに、当直からの開放です。医局派遣の病院は基本的に基幹病院なので、眼科や皮膚科を選ばない限り50代半ばまで当直をせざるを得ません。
ところが、医局派遣以外の病院ならば当直フリーがスタンダードです。時間外呼び出しもほとんどなくなり、家族と過ごせる時間は増えます。
さて、医局を辞めるならばできるだけスムーズに辞めたいものですね。時間はかかっても、円満に医局を辞めるようにして下さい。