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7対1病床

中小病院狙い撃ち 急性期病床を4分の3に削減へ

投稿日:2月 14, 2014 更新日:

中小病院狙い撃ち 急性期病床を4分の3に削減へ

2006年の診療報酬改定で入院基本料の区分に7対1が導入され、看護師の態勢を手厚くして急性期病棟を設けて荒稼ぎする病院が増えすぎている!

今回の改定の出発点はここにあります。政府は重症患者向け入院ベッド(7対1病床、約36万床)を導入できる病院の要件を10月から厳格化し、高報酬の同病床を2015年度までに25%(9万床)程度削減することを目指します。7対1をやめる病院が増えて、看護師争奪戦は一息つきそうです。7対1バブルに乗ってきた看護師紹介業は反動減でこれから大変でしょうが、急性期病床をやめて転職する看護師が増えれば行って来いでダブルで稼げるのかもしれません。

世の中には100-200床程度の(なんちゃって)2次救急病院がたくさんあり、こういった規模の病院が医師のアルバイトの重要な供給源となってきましたが、今後この規模の病院は救急車を受けなくなるでしょう。そのままでは潰れてしまいますから「回復期病床」への転換を促したり、「地域包括診療料」を新設しているわけです。リハビリ病院に転換するか、有床の往診クリニックに衣替えせよというわけです。後者への転換がより現実的ですが、「常勤医3人以上」「24時間対応」の条件をつけたのは開業医向けというよりはむしろ中小病院が有床の往診クリニックに転換するのを促進するためでしょう。

中小病院の常勤医は要らなくなり、当直アルバイトも外来アルバイトも減ります。
中小病院が救急車を取らなくなるので救急車は大きな病院に集まります。彼らの給料は低いままでしょうが、大きな病院の勤務医の需要は増します。給料が比較的良い中小病院勤務医が減るので勤務医の給与水準は下がりそうです。中規模以上の病院のM&Aが進んで、グループ化が進みそうです。個人病院は減ります。中小の個人病院は往診する有床クリニックへのダウンサイジングが生き残りの道でしょう。

中小病院が転換した往診クリニックの給料は高めですが、

在宅・往診を避けたい先生は少なくないでしょうから、医師が殺到して給与水準が値崩れするリスクは低いとみます。リハビリ病院に転換する病院も多いでしょうが、リハビリ病院って医師がほとんど要りませんよね。減ったアルバイトを補う余地は少なそうです。

「地域包括診療料」は一般開業医がその恩恵に与るにはハードルが高すぎます。独立系の開業医は地域包括診療料を取れず、経営が悪化。開業医はチェーンを展開している往診クリニックグループに侵食されていくように思います。40年前まで全国各地にあった酒屋さんが無くなってコンビニに置き換わったように、個人開業医は往診クリニックのチェーン店に置き換わっていくのではないでしょうか。

政府は入院を減らして自宅で看取ることを推進したいわけですから、ベッド減らしと往診強化は当然の流れです。

しかし、気になる点がひとつ。この「地域包括診療料」ですが、仮に算定基準を満たしたとして、1503点の請求に耐えられる患者がどれだけいるでしょうか。”糖尿病や高血圧症など複数の慢性疾患を抱える患者を継続的に診察する「主治医機能」を評価し、月額1万5030円の定額制の報酬「地域包括診療料」を新設”とありますが、例えばインスリンを打っている糖尿病患者であれば血糖自己測定指導加算がつきます。インスリンやGLP-1作動薬自体が高いので、そもそも支払いが多い。そこに血糖自己測定器加算(400-1500点/月)、注入器用注射針加算200点 or 130点(針を院内処方する場合に限る)が加わります。さらに在宅自己注射指導管理料(1230点 or 820点)、注入器加算(300点)も加わる可能性があります。透析予防(350点)をやればもっとかかります。それに1503点を追加したら、多くの患者は逃げ出すでしょう。地域包括管理料を取れる患者を集めてウハウハ、なんていうのは絵に描いた餅に終わるように思えてなりません。

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