医師が転職する理由はさまざまです。医師の年齢層によって変遷する傾向があります。
卒後、初期研修を終えたばかりの若い医師。およそ5年目くらい層。この層は薄給に甘んじている先生が多く、悩んでいます。医局の関連病院にこのまま残っていたら生涯年収で大損する深刻な危機に直面しているだけあり、真剣です。医局をを辞めて給料の良いところに移りたい希望がダントツに多いですね。続いて、大学関連ほど給料は悪くなく、ソコソコ研修もできるところに人気があります。私の考えではここは我慢のしどころです。初期研修だけ終えて高給を追い求めてしまうと、最初はよいでしょうがすぐに収入がプラトーに達し、長期的にはスキルを積んだ連中に負けます。最初の数年は辛抱するか、せめて「大学関連ほど給料は悪くなく、ソコソコ研修もできるところ」で我慢したほうが良いでしょう。
続いて10年目前後の層。ひと通りのことができるようになり、専門医も取り終えた層です。自信がついてきていますから、給与をはじめとした待遇面が少しでも良い職場を求める傾向があります。
次に15-20年目の転職市場ではマスとなる層。この層になればスキルは十分です。必要なのは家族と過ごせる時間です。QOLの向上が最優先課題となります。
そして50代以上の年齢層になると、体力問題から当直の少ない職場を希望したり、親の面倒を見るために実家のある地元にUターン転職を希望する人が増えてきます。