女性医師の転職。これは今後の我が国の浮沈にもかかわる重要な問題です。なにしろ日本はOECDに注文をつけられているのです。日本の25～54歳の女性の平均就業率は69％にとどまり加盟国中、24位。OECDは日本の政府や企業などに「人的資源のフル活用が、将来の経済成長を実現する手段」と女性の就業を支援するよう促しているのです。
女性の社会進出の象徴とも言える女性医師。しかも女性医師の比率は年々高まっていて、医師の偏在の続く現在ではますます貴重な存在となっています。
ところが、女性医師の復職・転職は非常に難しいのが現状です。女性医師の転職のきっかけは様々ですが、多いのは大学病院勤務の場合です。
例えば大学病院勤務の場合、勤務時間を短縮して復職しようとすればほぼ無給になってしまいます。これは復職を事実上阻止しようとしているのに等しいでしょう。
子供を持つ女性が医師として転職し働き続けるために必要なことは、保育所やベビーシッター、母親などの力を借りることが不可欠です。転職先を選定する際には保育所やベビーシッターを利用しやすい環境かどうかが重要です。
それ以上に大切なのは職場の理解。家庭の事情や勤務意欲を察してフレキシブルに対応していただけることが多いです。