医師の転職に適した年齢は昨日お伝えした通り35-40歳が最適だと考えます。では、それ以外の年代の先生は転職しないほうが良いのか?
そういうわけではありません。
最初に転職を希望する年代、それは勤務3-5年の若手医師です。
まだまだ下っ端ですから重症患者を多数持たされる、当然呼び出しも多く、おまけに当直回数も多いです。この多忙さに加えて精神的・肉体的にも疲れてしまい、転職を考える若手は少なくありません。食事がとれて寝れればそれで良いというような毎日。途中で全てを投げ出したくなることが何度もありますが、何でも我慢するのが良いとは限りません。自分に合わないことを延々とやっていても時間と労力の無駄です。若い先生は勇気を出して医局を辞めることも悪くないでしょう。もちろん、慎重に行動して頂きたいですが。キツすぎないことも大事ですが、スキルアップできることも重要です。
転職適齢期は昨日述べた通りですが、30代後半から40歳ともなると役職が付き、給与が上がってくる先生が出てきます。こんな順風満帆な先生は転職しませんが、医師が増えてきます。そうした待遇が良くなる先生がいる一方で、役職が付かない、あるいは給与がそれほど増えない「負け組」の先生も出てきます。当然不満なので、良い待遇や給与で雇ってくれる職場につきたいと考えます。
同時に医療機関側も即戦力を求めています。10年目以上の働き盛りの先生は一番欲しい人材です。このように、求人数から考えても10年目から15年目というのは転職しやすい年齢層なのです。
しかし40代、それも40代後半ともなると転職する医師は減ります。ひとつには、年をとってからの転職では新しい職場になじみにくいという不安。同じ職場に長くいた自分より若い医師に頭を下げにくく、色々聞きにくいということもあります。若い頃に比べて環境の変化に柔軟に対応できないということもあります。さらにいえば同じ転職でも30代の転職に比べて求められる能力が非常に高くなってしまうことも挙げられます。スキル・コミュニケーション力の両方を兼ね備えた先生ならばご年配でも大丈夫ですが、どちらかが欠けた先生の転職は難しくなります。