医局を辞める理由を熟考する。円満に医局を辞めるために。
2004年に臨床研修制度が始まり、早いものでもう10年以上が経過します。嘗ては医局に所属するのが当然という風潮が存在しましたが、最近はこうした固定観念が過去のものになってきています。その結果。、自由に就職先を選ぶ先生が増えています。
医師人生の節目に退局が多い |
初めから入局していないという選択肢も悪くありませんが、既に医局に入られている先生が現在の医局を辞める際に、円満に医局を辞められるかどうかは依然として大きな問題です。医局を少しでも円満に辞めるポイントをまとめさせていただきます。
医局を辞めるタイミング
先生方が医局をお辞めになるタイミングとして最多であるのは専門医取得後です。次の就職先を探すにあたり、専門医の有無は待遇面に大きな影響を及ぼすためです。先生がまだ専門医を取得されていないのであれば、取得後までお待ちになることをお勧め致します。晴れて専門医取得をされたら、売り手市場です。医局辞めるタイミングはあまり問題ではなくなります。初期研修医の先生にとっては難しいことかもしれません。どうしてもお急ぎの場合は、後期研修までお待ちください。後期研修医を欲しがっている病院は多いため、就職出来ないことはあり得ません。しかしながら、短期間での転職を繰り返すのは避けてください。先生のキャリアに悪影響を及ぼす懸念があります。
医局を辞める理由
年収や待遇が不満である
当直やオンコールなどの勤務状況が過酷である
もっと経験を積みたい
家庭やプライベートの事情で現在の勤務が続けられない
など、医局辞める理由は様々です。医局を辞める決意に至った時点で新たな転職先を探しを開始しましょう。
医局を辞めると挨拶にいくタイミング
先生がご所属の医局における退局・退職時の申し出はいつ頃までに行うべきか、その慣行をご確認ください。
労働基準法には「退職の14日前までに伝えること」とありますが、医師の世界はそれがすんなり通用する世界ではありません。患者さんの引き継ぎなど色々と時間のかかる手続きがあります。最低でも数ヶ月〜半年くらい前には伝えるべきでしょう、医局ごとに慣行が異なりますから、よくお調べください。できれば余裕を持って早めに申し出を行う方が円満に医局辞めることが出来るでしょう。
辞意表明のタイミングは、次の就職先が決まってから。
勤務先の医療機関によっては就職時に前職場の責任者の推薦状やサインが必要な場合もあります。そのようなケースでは事前の報告が必要になりますが、通常の場合は次の職場を決めてから表明されるのが良いでしょう。
教授に伝えるか、医局長に伝えるか。
退職する場合にはまず直属の上司に伝えて、そこから医局長、教授へと伝えるというのが社会常識といえます。直属の上司を飛ばしていきなり医局長や教授に話を通してしまうのは、上司の監督不行き届きと思われてしまう場合もあります。また、そういう手続きを踏まなかったことについて教授かからお叱りを受けることもあります。
医局を辞める理由を熟考する
先生が医局を辞めたいとお思いになったのはどのような経緯からでしょうか。「医局内ではできないようなキャリアアップをしたい」等、前向きな理由であればそのまま正直に伝えるのも悪くありませんが、「それならこの症例のある病院に行きなさい」などと指示されてしまう可能性があります。それでは逃げ場がなくなってしまいます。
医局を辞める理由は個人的理由が一番です。両親の介護をしなければならなず、地元に帰らざるを得ない、結婚・出産などです。ある程度フィクションであっても、個人の事情について介入するのは難しい世の中です。
このように、なるべく波風を立てないような理由を標榜して医局を辞めることをお申し出になってください。しかし、相手は人間ですから紆余曲折も予想されます。そのためには、時間をかけて進めるのが良いでしょう。
医局をお辞めになりたくてお困りの先生、医師の転職、アルバイトの御相談は弊社にお気軽にお問い合わせ下さい。誠心誠意、全力でサポートさせていただきます。