女性医師が無理なく仕事するため おさえておくべき4つの項目
医学部の女子率は上がる一方なのに、労働市場に出回る女医の数は増えていません。なぜか。
フリーター女医の時代 でも述べましたが、初期・後期研修までは順調でも20代後半から30代に妊娠・出産を迎えることが多くその後のキャリア構築が困難になる場合が多いです。初期研修後にすぐにフリーターになるか、結婚育児で常勤を辞めてしまうのです。
男医に伍してバリバリ働きたい方も居れば、当直は絶対イヤ!という方もいて、女医のキャリアパスは我々男医よりも多彩です。よって画一的なアドバイスは難しいのですが、フリーター医師専用医局さんのブログに女医さんに向けた4つのアドバイスが載っています(女性医師の場合 その①)。要約すると、
1.大学医局には入っておく。
2.女性が多い医局・診療科は良し悪し。人数の多いところに入るべし。
3.最短期間で専門医を取得してしまおう。
4.男医よりも健康には注意が必要。
1.大学医局には入っておく。
意外かも知れませんが、女医に最も優しい労働環境は公的病院です。とりわけ大学病院・公立病院は、過去に比べ待遇が著明に改善されてきています。
妊娠出産で休んでも産休がバッチリ取れる、手当も出る、託児所も充実している。そんな環境が確保されているのは公的な病院ならではです。大学病院には仕事も家庭も上手くやっている、器用な女医が少なくありません。また、医局は仕事のための人間関係を構築するのに最適な場です。仮に結婚してフリーになっても、医局時代のコネがあれば人づてで美味しいアルバイトをもらえたりするものです。
2.女性が多い医局・診療科は良し悪し。人数の多いところに入るべし。
女医の進む科の代表といえば眼科・皮膚科・小児科・麻酔科でしょうか。もちろん悪く無い選択ですが、問題は医局員の数の多寡です。人数の多い医局に入るようにして下さい。人数が少ない医局だと、ハードワークが不可避だからです。人手不足の医局の場合は人事も平等に扱われる可能性が高いでしょう。それでは女医である特権を享受することが出来ません。
3.最短期間で専門医を取得してしまおう。
専門医の有無は30-40代になってくると重みを持ってきます。フリーになった場合は一目置かれますし、給与も高くできるでしょう。内科であれば認定医は3年目の最後で出願できるので、4年目には合格できます。まだ大抵の先生は年齢的に普通のコースに乗っているので認定医は取れるでしょう。しかし専門医もとなると5-7年目にならないと取れません。この時期は丁度結婚や育児と重なることが多く、ここで諦めてしまう人も多いと思います。最短コースで取るべきものは取っておきましょう。
大切なのは「研修医1年目ですべての将来進む診療科の学会に入会すること」です。そして認定医まではとにかく取っておく。
大学に籍があれば、或いは基幹病院にいれば、産休していても研修期間にカウントできてしまうことも珍しくありません。認定医があれば産休中に専門医の研修をやったことにできてしまえる可能性があるのです。
4.男医よりも健康には注意が必要。
男医の場合、体力と根性だけで食らいついていく人が少なくありませんが、女医の場合体力に限界があります。それは仕方ありません。
30前ならどうにか体力でこなせるかもしれませんが、その後は無理をすれば必ず体を壊します。婦人科疾患を持つ先生も少なくありませんが、これはなかなか男医の理解を得られません。我慢して働いている女医は多いですが、無理は禁物です。
また、特に国立大学の場合負けん気の強い女医が多いため、頑張りすぎてしまう傾向があります。ストレスと過労の両面から心も身体もを害してしまう先生も少なくありません。
お身体を大切にしてください
医師は究極的には肉体労働者です。患者を診てなんぼです。身体を壊したら働けません。常勤でバリバリやるのもカッコ良いですが、身体を壊しては元も子もないのです。身体を壊さない範囲で、常勤でもフリーでも、先生が健康で美しくいられる労働強度で長く続けていただくことが大切です。
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