医師アルバイト

医局を辞めて、やってみたいことは何ですか?

「医局を辞めて、やってみたいことは何ですか?」

残念ながら、こう尋ねられて即答できる先生は多くはありません。
医局を辞める前に、「やめて何をしたいのか」よくお考え頂きたいのです。

まず、医局に残るメリット、デメリットを考えてみましょう。

大学の医局に所属してずっと頑張っていれば自動的にキャリアが積まれて専門医→指導医と階段を登っていくことが出来ます。基本的に身分保証はなされますし、「大学の先生」という社会的信用も得られます。その代わり低い収入に甘んじなければなりません。また、関連病院に出張している先生、特に若い先生は、医局の意向によって派遣先を変更される可能性がつきまといます。

逆に医局を出て民間の病院で勤務すれば、収入は十分得られますし、意に反した派遣をされる心配は無くなります。一方、十分な研修や専門医を取るためのスキル習得が受けられない、またはせっかく取った専門医が活かせないなどのリスクがありますし、何より大学という後ろ盾が無くなってしまいます。

医局に残る・辞めるを決めるのは先生次第。決断にあたって大切なのは「何のために辞めるのか」を明確にしておくことです。
・スキルアップを目指す。
・家族との時間を大切にする。
・ゆったりした環境で、精神と身体の健康を増進する。
なんでも良いのです。先生のお気持ちが明確であれば。後はそれを実現するために、良い職場をご案内するために先生と二人三脚で進んでいくだけです。

避けていただきたいのは、「今の職場がなんとなく嫌だから」「とにかく医局を辞めたい」という衝動的理由で突っ走ってしまうことです。

医師が生涯に転職する回数を平均すると3-4回と言われています。ちょっと多い気がしますが、先生はこの数字をご覧になってどのように思われますでしょうか。端的に申し上げますと、不本意な転職を繰り返す先生が多いため、全体の転職回数を嵩上げしているのです。幸せな転職をされている先生は1回、多くても2回までの先生がほとんどです。

何度も転職を繰り返す先生の共通項、大変申し上げにくいことではございますが、先述したとおり「今の職場がなんとなく嫌だから」「とにかく医局を辞めたい」という衝動的理由で突っ走ってしまわれる傾向です。

このように、幸せな転職への第一歩は 「何故辞めるのか」「やめて何をしたいのか」を明確にしておくことなのです。これが定まらなければ、転職への一歩を踏み出せないと言っても過言ではあり ません。

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