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医局を辞めても死にはしない。教授を目指すことばかりが人生ではない。

医局を辞めても死にはしない。

医師が転職をする際に避けて通れない関門が「医局をやめる」ことです。
医局に所属している医師は、人間関係、情報網、医療技術の伝承、そして勤務先の確保など、良くも悪くも医師生活の多くを医局に依存しています。40代以上の先生で、極普通の勤務医生活をしてきた先生の場合、医局に
依存しない生活など考えられないのではないでしょうか?我が身をふりかえって考えてみてください。「俺は医局に依存している」という意識の強い先生ほど、
医局のネットワークから抜けるということは勇気の要ることなのかも知れません。

しかし、新たな医師研修制度開始後は
最初から医局に属さない若い医師が増えていますし、医局の弱体化によって医局を辞める医師もどんどん増えてきています。実際に辞めてみると、実にあっけないものです。「医局に属していないと不安だ」というのは、一種のマインドコントロールといえるでしょう。周りの先生はとりあえず医局に残っているか
ら・・・といういかにも日本人らしいメンタリティのなせる技でもあります。でもこれは、風向きが変われば一気に180度変わってしまいます。「鬼畜米英」
「天皇陛下万歳」だった日本人が、敗戦した途端、「マッカーサー様、神様」「解放者、救世主」と180度変わったのと同じことが、我々医師の医局信仰でも
起こりかねないのです。風向きの変化を見誤れば、沈み行く沈没船「医局丸」と心中させられる懸念があることを認識しておかねばなりません。

大方の先生は30代半ばを過ぎれば結婚をして家庭を築いており、自宅を建てるときなど、立ち止まって自分自身の将来を考える機会もあるでしょう。受験戦争に
明け暮れて大学に入ったのもつかの間、医学の勉強に追われ、医師になったら研修医の奴隷生活。年次が上がってやっと落ち着いてきた頃に、ふと気づくので
す。
「どんなに才能があっても、努力しても、皆が教授や大病院の院長になれるわけではない。」

冷徹な現実です。大半の先生の人生の大部分は、勤務医かで一生を終えるか開業するかどちらかでしょう。
「大学に残り、教授の道を目指さない限り、医局に属していても仕方が無い」
わけですが、医局が弱体化している現状では、教授になったところで、昔の教授ほど美味しい思いができるわけではありません。少なくとも経済的には。名誉は得られても、実入りが少ない教授なんて目指してどうする?と感じる先生が圧倒的に多いのではないかと思います。これが、医局を辞める先生が増えている一番の
理由ではないかと思います。特に若い先生は冷静なので、シビアに現実的対応をしてきています。

しかしながら、腐っても鯛。医局はまだ無視出来る存在ではありません。円満に退局しないと後々嫌がらせを受けることになりかねません。医局を抜けるにはそれなりに気を使いますし、抜けるタイミングをはかる必要も出てきます。上手に医局を辞めるスキルこそ、今や若手の先生に最重要のスキルになった言えるでしょう。

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