東北大系医師66人、震災で職場失う…県外流出も (読売)
医師の需給に少なからず影響を与えるでしょうね。
宮城県の被災地では医師不足に拍車がかかります。震災と関係のない地域では医師不足が緩和される、もしくは医師余りになるでしょう。この動きはまだ始まったばかりです。震災を契機に、国内の医師の需給は大きく変わるでしょう。注意深く見ていく必要があります。
東北大系医師66人、震災で職場失う…県外流出も
(2011年4月21日 読売新聞)東北大病院(宮城県仙台市青葉区)の里見進院長は20日、大震災の影響で県内の同大関連病院の医師66人が働く場を失っていると明らかにした。大半の医師は自力で再就職先を見つける意向だが、県内から医師が流出する恐れもある。同大は県内での再就職先あっせんなどの検討を始める。
東北大の医局から多くの医師が派遣されている石巻市立病院が津波被害を受けて診療を休止するなど、石巻、気仙沼市などの三陸沿岸を中心に主な病院が休診している。里見院長によると、関連病院だけで計723床が使えない状態になっている。石巻市立雄勝病院の医師2人は死亡した。
病院が壊滅状態になった医師66人に、同大が今後の就職の意向を尋ねたところ、46人は自力で再就職先を見つけると回答し、19人は医局による再就職のあっせんを求めたいと回答した。
すでに他県の病院が、医師採用に向けて個別に接触を始めた情報があるといい、里見院長は「職場が再建するまでの間、近隣の病院で働いてくれればいいが、家族の生活などを考えて県外に医師が流出するかもしれない。流出すれば被災地の医療復興にも影響が出かねない」と話す。
一方、今後の石巻、気仙沼の医療圏のあり方について、里見院長は「今と同じ機能を持たせて再建することがよいかどうか検討すべきだ。医療圏も考え直し、療養病床を含めた機能を担う拠点病院を改めて作る必要がある」との考えを示した。