医師不足

公立八鹿市民病院の管理者罷免問題は対岸の火事ではない

公立八鹿病院の管理者罷免問題です。

公立八鹿病院(養父市八鹿町)で、経営改革の手法や人事などを巡り反発が出ている問題で、反発する医師らが7日、養父市役所を訪れ、八鹿病院組合の細川裕平管理者の罷免を求める嘆願書を広瀬栄市長に手渡しました。嘆願書には医師13人の署名があり、別途提出の同趣旨の請願書には医師、事務関係を除く360人の署名が添えられていました。兵庫県のお話ですが、決して対岸の火事ではありません。 嘆願書によると、複数の医師が退職の意思を表明し、病院存続の危機にあり、その発端が管理者にある、などとしている。嘆願書を手渡した近藤清彦副院長は「管理者と医師の意思疎通が取れず、今の管理者の方針について行けない」と訴えました。 

亡くなった男性医師は平成19年10月、鳥取大から公立八鹿病院に派遣され、整形外科医として勤務。鬱病を発症し、2カ月後の12月に官舎で自殺しました。鳥取大では、付属病院の研修医だった期間を含む2年余りの間、問題なく働いていました。

経営改革が急務である、危機的状況に陥っている病院は多数あります。医療は高齢者の生活インフラであるため聖域にされている面が否定できませんが、赤字を垂れ流してはいけません。

医療従事者の意識の根底には、最後はお上が責任を取ってくれるという甘えがあります。経営が悪ければ医療機関を存続させられません。健全性が担保できなければ地域の医療を守ることもできません。先生方もお分かりでしょう。しかし、損得勘定だけで割り切れない部分があります。その大切な理念をしっかり共有することが求められているのではないでしょうか。

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