衝撃に備えよ! 訪問診療は要介護度4以上や認知症の高齢者に限定される
4月からの診療報酬改定で、集合住宅の診療報酬が1/4に減額されることが大きな波紋を呼んでいます。同じ施設で1日に2人以上を診る場合、算定される「在宅時医学総合管理料」が4分の1程度まで減額されるのです。24時間対応の診療所ならば今は月42,000円のところが、月10,000円に減額のため、訪問診療に力を入れている先生からは非難轟々です。厚労省は、同じ場所で一度に複数の訪問診療をする相手が夫婦の場合などは過剰診療につながりにくいとして、報酬引き下げの対象としない方針を打ち出していますが、この程度のお目溢しでは焼け石に水でしょう。
共産党の小池晃先生によると、在宅の訪問診療を受けられる患者は、今後要介護度4以上や認知症の高齢者に限定されていく可能性があるようです。お上のプランはそうなっている、ということを国会で明らかにされました。厚労省は訪問診療を行う要件として患者らの同意書を求めていますが、同省の検討資料では「要介護度4以上または認知症を除く」と明記されているそうです。
国が訪問診療に割けるお金は有限ですから、今後絞り込みがなされるのは不可避です。
「要介護度3までの人はどうしろと?」
となりますが、自助努力せよで終わりか。訪問診療の将来は暗い。
「これはだめかもわからんね。」
と言わざるを得ません。
今回の4分の1への減額は衝撃でしたが、これからもっと大きな衝撃が襲うでしょう。最後まで頑張った末に結局ハードランディングさせられるよりも、早めに訪問診療から転換したほうが良いでしょう。これは始まりに過ぎません。在宅医療の終わりの始まりに過ぎないのです。