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医局を円満に辞めるためにはどうすれば良いのだろうか。

医師の世界は実に狭いものである。
その狭さが医局を辞めることを困難にしていることは論を俟たない。
円満に医局を辞めるためにはどうすれば良いのだろうか

退局理由は「個人的都合」が最良である。
もっとも無難なのは「家庭の事情」「親の介護」「子供の教育」である。
最悪なのは「職場の不満」「人事への不満」である。
家庭の事情で辞めると言われてしまうと、本人のわがままではないために教授・医局長も無理は言いにくいものである。
一度医局を辞めると言ったからには、不退転の覚悟で臨むこと。
多くの医師にとって、医局を辞めるという申し出は初めての経験であろう。
ところが、相手はそうではない。教授・医局長はそういった申し出に対する対応は百戦錬磨である。
彼我の差は歴然としている。宮本武蔵の例にもあるように、自分が勝てる土俵で戦わなければ勝てる戦も勝てなくなる。
慰留や恫喝は当然あるだろう。それに惑わされてはならない。あくまでも自分のペースを貫くことだ。簡単なことではないかも知れないが、この際腹をくくって対応しよう。
何も正面切って喧嘩することはない。
紳士的にかつ冷静に不服従を貫けば良いのだ。牛歩戦術・サボタージュ、何でもよい。
辞めると言った人間が今後重用されることもない。無駄な譲歩はもうやめよう。

辞めた後の身の振り方は先に決めておく。
医局を辞める意思表示が済み、慰留も婉曲に断った。上出来である。しかし最後にもうひとつハードルが残っている。医局を辞めた後どうするかは必ず尋ねられる。
「まだ決まっていない。」
と言えば、慰留すれば何とかなるのでは?という期待を与えてしまう。これはまずい。
先に見の振り方は決めておかねばならない。

医局を辞めると言うタイミングは重要だ
常識ある社会人として次年度の人事なども考慮し、少なくとも3カ月前に退職の意向を伝えるべきだ。
慰留の意思を挫くため、連休や年末年始を使うことも効果的だ。3月末の退局であれば天皇誕生日前後の連休を利用しない手はない。連休前に退職の意向を伝える。医局側が動こうとする前に年末年始の休みに入ってしまう。そうこうするうちに10日間以上が経過してしまう。新年の挨拶の頃には教授・医局長は戦意を喪失していることだろう。

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