日本の医師免許証を偽造 バングラデシュ人逮捕
外国人が日本国内で診療行為をするためには日本の医師免許が必要です。外国で医学校を卒業するか、外国で医師免許を取得した場合に、厚労省から医師国家試験の受験資格が認められます。試験に合格すれば日本の医師免許を取得できます。
今回の犯人は日本語の能力が足りずに日本の医師国家試験を受けられなかったようです。それをを突破するために日本の医師免許証偽造に走ったわけです。日本の医師国家試験を受ける前提条件として外国の医学部を卒業していなければなりませんが、それも怪しいのです。・は「ハーバード大医学部を卒業し、シンガポールと米国で医師免許を持っている」と話していたようですが、卒業証書も偽造されていましたが、そもそも在籍すらしていませんでした。全てが嘘と疑ってかかったほうが良さそうです。
外国人医師の国内診療を認める動きが進んでいますが、今回のような悪意を持った犯罪者が必ず入りこんで来ます。ニセ医者を排除するための十分な対策が求められます。やはり紙の医師免許証は時代遅れで間違いの元ではないでしょうか。少なくとも顔写真付きのIC免許証にすべきでしょう。
【愛知】医師免許を偽造 病院で採用内定 愛知県警、バングラデシュ人逮捕
中日新聞 2013年6月4日
コピーに不自然な記載 発覚し散り消し
日本の医師免許証を偽造し、研修医としての採用試験を受けたとして、愛知県警は4日、公文書偽造・同行使の疑いで、バングラデシュ国籍の男を逮捕した。捜査関係者が明らかにした。試験は面接だけで、・は一度は内定が出たものの、採用はされず、患者らに健康被害はなかった。県警が偽造の経緯を調べている。
捜査関係者への取材では、・は2011年10月、愛知県尾張地方の総合病院で研修医の採用試験を受け、偽造された日本の医師免許証のコピーを提出した疑いが持たれている。採用試験当時、・に医師免許はなく、翌12年2月の国家試験で合格することが採用の条件だった。
しかし、・は国家試験後、義務付けられた医師免許の原本を出さず、代わりにコピーを提出。生年月日を漢数字を使って西暦で記載する際、不自然な記載が見つかった。病院は厚生労働省に照会したところ、医師免許を持っていなかったことが分かり、内定を取り消した。病院によると、・が国家試験を受けたかどうかも不明だという。
病院によると、・は「ハーバード大医学部を卒業し、シンガポールと米国で医師免許を持っている」と話していたが、卒業証書も偽造されていた。
病院の事務担当者は「・の海外での経歴に間違いがあるとは思わなかった」と話している。
厚労省医事課によると、外国人が日本国内で診療行為をするためには、日本の医師免許が必要。外国で医学校を卒業するか、外国で医師免許を取得した場合に、厚労省から医師国家試験の受験資格が認められる。試験に合格すれば、日本の医師免許を取得できるという。
厚労省によると、12年12月末時点で、6791人の外国人が日本で医師免許を取得している。
逮捕の男 米国大学に在籍歴なし
2013年6月5日 中日新聞
資格もないのに医師として採用してもらうため、偽造された日本の医師免許証を民間病院に提出したとして、バングラデシュ国籍の会社員・=愛知県春日井市松新町=が偽造有印公文書行使の疑いで逮捕された事件で、・が面接の際、「ボストン大医学部を卒業した」などと話していたことが、県警への取材で分かった。実際には在籍すらしておらず、経歴を偽って病院側を信用させようとしたとみられる。
逮捕容疑では昨年9月18日、研修医として働くため、愛知県春日井市の名古屋徳洲会総合病院に偽造した医師免許証のコピーなどを提出したとされる。・は「事実と違う。私は日本の医師免許は持っていない」と供述している。
県警などによると、・は2010年8月、研修医を募集していた徳洲会病院に応募。面接のみの試験で実習生として採用された。その際「ボストン大のほかにシンガポール大医学部も卒業した」などと話し、卒業証書も見せたという。卒業証書は偽造されたとみられる。
・は日本の国家試験に合格すれば研修医として採用されるはずだったが、12年2月に実施された試験では日本語の能力が足りず、試験を受けられなかった。