看護師紹介業の競争が過熱している
弊社は医師の紹介業をメインに事業を展開しています。最近では医師紹介業が看護師紹介業に進出して、既存の業者を巻き込んで壮絶な看護師争奪戦を繰り広げています。なぜ、そのような過当競争が起きているのでしょうか。
看護師の求人市場は超売り手市場
看護師の労働市場は超売り手市場なのです。仕事を探す看護師側に非常に有利になっています。ということはご存知の通りです。
なぜ売り手市場なのか、なぜ病院がそれほど看護師を必要とするのか、詳しく説明した記事が本日の日経朝刊に出ていました。
看護師の引き抜き過熱 紹介業者「祝い金30万円」も
日本経済新聞朝刊 2017/4/6看護師を病院に紹介する「有料職業紹介ビジネス」が過熱している。看護師不足が深刻化する中、看護師に短期間での転職を促したり、転職支援金で勧誘したりするケースもある。紹介手数料の市場規模が約329億円に膨らみ、病院関係者は「行きすぎた転職勧奨で、医療現場に支障が出ている」と指摘。政府も職業安定法を改正するなど対策に乗り出した。
「雇ったばかりの看護師が次々に辞めていく」。東京都内の医療グループの理事長は憤る。4年ほど前、都内の紹介業者を通じて採用した看護師7人のうち6人が1カ月から1年で相次いで転職した。
辞めた1人は「転職をあっせんしてくれた業者から『もっと好条件の病院がある』と誘われ、転職祝い金30万円の提供を約束された」と明かした。理事長は「看護師が定着しないと患者が不安がり、安定した医療提供にも支障が出る」と訴える。
病院関係者によると、業者が病院から得る紹介手数料の相場は看護師の年収の20%程度。年収500万円なら100万円が業者に入る計算だ。看護師が早期離職した場合、業者の多くが病院に手数料を返金。返還率は勤めた期間の長さで異なり、採用1カ月で辞めれば手数料の8割、3カ月で3~5割、6カ月で1割と下がっていくのが一般的だ。
公益社団法人「全日本病院協会」(東京・千代田)が3年前に行った病院調査でも「半年サイクルで退職を奨励する業者があり、紹介会社から看護師に一時金が出ている」「紹介会社から10人程度採用して1年後に1人しか残っていない」などの意見が寄せられた。
「転職支援金35万円プレゼント」「転職成功で最大12万円」。看護師転職支援サイトにもこうした誘い文句が躍る。
紹介ビジネスが過熱する背景にあるのが深刻な看護師不足だ。2006年の診療報酬改定で、国は入院患者7人に対し看護師1人を配置する「7対1」の新基準を設定。従来の「10対1」より診療報酬が大幅に引き上げられ、看護師争奪戦が激化した。
日本看護協会などが運営するナースセンターの求人倍率は3.17倍(15年度)。「病院は看護師の退職で基準を外れるのが一番怖い。求人広告を出す体力がない中小病院は業者を頼らざるをえない」(医療グループ理事長)という。
日本医師会総合政策研究機構の坂口一樹主任研究員は「高齢化が進む日本では看護師不足が今後も深刻化する可能性が高い。政府は業界の適正化に向けた対策を急ぐべきだ」と話している。
サポートスタイルは医師の転職・アルバイトだけでなく、看護師さんの転職・アルバイトも支援しています。
既存の業者とは違い、看護師さんひとりひとりのご要望に沿ったきめ細やかなサービスを心掛けています。転職でお悩みの看護師さん、アルバイトをお探しの看護師さん、ぜひお気軽にお問い合わせください。