医師が転職を決意する背景
には、どのような理由があるのか、早速見てみましょう。
最近は専門医取得希望の若手医師が増えています。 |
1.年収をアップしたい
医師の年代にかかわらず転職理由の第1位に挙げられるのは、年収アップです。
医局に所属されている先生の場合、一定期間ごとに転勤を余儀なくされることが多く、どうしても勤続年数が少なくなってしまいます。その結果、継続的な昇給が望むべくもありません。特に国立病院機構などではコメディカルに比べて勤続年数の少ない医師の給与が見劣りしてしまうという事態にも繋がっています。国立病院機構の例は極端ですが、一般の病院についても同じ傾向があるのは事実です。先生御自身のスキルや経験を正当に評価してほしいと考える先生が多いことが、年収アップを目的に転職する大きな動機になっています。
2.家族との時間、自分の時間がほしい
医師が転職を希望される理由の第2位は、時間的な余裕がほしいという御希望です。
これは、特に僻地と言われるような地方に多いのですが、慢性的な医師不足のために過酷な労働条件のもとで無理を重ねられている医師も大勢いらっしゃいます。特に卒後年数の若い、20-30歳代の若い先生に「自分の時間が欲しい」「家族との時間がほしい」という先生が目立ちます。当直やオンコールなどでほとんど帰宅できない、休日がほとんどないような肉体的な負担が多い年代です。
3.転科希望
その他、転科のために転職を希望されるケースも少なくありません。転科を伴う転職の場合は、普通の転職よりも十分な準備が必要になります。最近は若い先生の精神科転科希望が目立ちます。精神科は比較的高い年齢での転科であっても人生経験が活かせることもあってさほど障害になりませんが、反対に外科系に40過ぎに転科して修行というのは肉体的にかなり厳しいと言えます。年齢は上だが医師としては後輩という転職者にはそれなりに気を遣うため、そういう先生を歓迎してくれる職場を選ばなければ、転職がうまく行かなくなってしまいます。
4.専門医を取得するための転職
最後に挙げておきたいのが、キャリアアップのために転職を希望するケースです。もっとはっきりいえば、専門医を取得するための転職です。各学会の専門医資格を取得するためには、学会の認定病院で経験を積む必要があります。一昔前までは、こういった施設は決まって大学の関連病院であり、ぽっと出の先生がそこに入り込むことはできませんでした。しかし、この10年で時代が変わりました。医局に依存せず自ら医師を集めることのできる病院は大きくなり、それのできない病院は小さくなりました。病院間の優勝劣敗が明確になり、格差が拡大したのです。大きな病院はもう医局に依存しなくても自力で医師を集められるようになっています。逆に言えば、従来は医局に所属しない限り学会認定教育施設に勤務することなど夢のまた夢だったのが、今はやる気と実力さえあればできるようになったのです。医局に入るメリットはこういった病院に行って経験が積めることでしたが、デメリットがないわけではありません。大学医局にいればさまざまな雑用が振りかかることは先生方が良くご存知だと思います。そういう雑用とは無縁に専門医取得のための研修を受けたいという若手がこういう道を選んでいるのです。
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