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地域包括診療料、18都県で申請ゼロ

2014年10月、医療機関が自分たちの立ち位置を都道府県に報告する「病床機能報告制度」の運用がスタートしました。医療費の無駄を廃するため、地域ごとの医療提供体制の再編を意図したものです。

狙いである地域の病院・診療所再編と医療費抑制。この両面を求める作戦はうまく行っているのでしょうか?

厚生労働省は8日、かかりつけ医がいる医療施設が手厚い医療費を受け取れる「地域包括診療料」について、医療施設からの届け出が18府県でゼロだったと発表しました。総数も全国で122施設にとどまります。診療所でも常勤の医師が3人必要といった厳しい条件があり、想定通りには使われていないのが実情です。地域包括診療料は、2014年に導入されました。同診療料と同加算の対象はどちらも、高血圧症、糖尿病、脂質異常症、認知症のうち2つ以上を併発している患者です。同診療料は月一回1503点の包括点数で、許可病床が200床未満の病院か診療所が算定できる一方、同加算は一回20点の出来高で、診療所のみが算定できます。医師にとっては月間の収入を見込みやすくなる反面、その定額が低すぎるという批判もあります。

同日の中央社会保険医療協議会で提示された資料によると、京都府のほか青森県や沖縄県など幅広い地域で届け出がゼロでした。最も多かったのは東京都で22施設でした。

批判票が多いということを暗示する結果と言えます。

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