医局を辞める場合のメリットとデメリット
先生が医局を辞めて転職しようとお考えになる時、どういうことが優先項目になるでしょうか。
「とにかく医局を離れて自由になりたい」
「奴隷的ではなく主体的に働ける職場で働きたい」
「これまでの経験を活かせる職場で働きたい」
など、思いは尽きないことでしょう。じれったい思いが込み上げてくるてくることと推察しますが、そこはじっとこらえて下さい。どんなことがあっても、大学病院の医局をスムーズに辞めることが大切なのです。
問題はその夢をかなえられるかどうかです。
先生はどうやってその夢を実現しますか?
医局を辞めて転職を決めることの優位性は以下の通りです。
1.医局のしがらみを離れて希望のポジションに就くことができる。
2.経営側と良好な関係が構築できる。
3.透明性の高い契約関係を構築できる。
医局に所属している間は身分保証がなされていることが最大のメリットです。卒後すぐにはなかなか実感できないものなのですが、医師の世界は長い伝統があります。魅力的な病院のポストは医局によって固く守られていることがほとんどです。
医局に所属し支えていくことでこうしたポストが回ってきます。医局に所属されている先生の多くはこれがあるからこそ医局に貢献できるわけです。
医局のデメリットはその裏返しで、このポストには限りがあるということでしょう。医局内で「出世」するには苦労に耐えていかねばなりません。つまり、時間をかける余裕がないとこの市場に参入できませんし、参入したからといって全員に必ずポストがあるというわけでもないという点です。学卒の先生など、時間が限られている先生にはこの「我慢に我慢を重ねる」キャリアプランは適していません。医局に属して長くやっていくよりは、可及的速やかに成果を得ることがどうしても求められてしまいます。
医局から離れるということは、メリットとデメリットの両方を天秤にかけて検討する必要があるのです。
さて、医療の専門家であっても、経営のプロである先生方は稀です。
そのため、「医師転職のプロに任せる」ことは良いことのように思えますが、そこに罠があります。プロとはいってもその質はピンからキリまであり、およそプロとは言えないコンサルタント、エージェント、担当者がゴロゴロしています。それもそのはず、医師紹介会社の研修プログラムは大抵の場合促成栽培型のプログラムを採用しているからです。
大戦末期、相次ぐ空母喪失で熟練したパイロットを失った日本軍は予算、資源、人員、そして時間の限られるなかパイロットの養成を急ぐ必要がありました。しかし飛行機がない、石油もないため満足に訓練を行えませんでした。日本側パイロットの平均訓練時間100時間に対し、米軍側は600時間前後。 6倍の訓練差がありました。日本の促成パイロットは空母からの離発着もままならない有り様で、帰艦中に着艦失敗して失われる、あるいは初陣で失われる例が相次ぎました。これでは勝てるはずがありません。
大方の医師紹介会社のコンサルタント、エージェント、担当者も同じです。会社が増えすぎ、人員育成が追いついていません。
先生は素人同然の人にご自分の人生を託すことができますか?
託しても良いとお考えの先生は少ないでしょう。素人同然の人を付けてもらい、マージンまで取られる。医療機関側にとって諸刃の剣なのです。
弊社は熟練のコンサルタントがじっくり時間をかけて先生のお話を伺い、先生の御希望を見極め、御希望にあった求人をお探ししますし、良いものがない場合は医療機関側と交渉して先生の力を存分に発揮できる求人を創出いたします。お悩みの先生はぜひお気軽に御相談ください。