刑務所医師不足・矯正医官の不足問題
2014年、刑務所の医師不足が問題になりました。すなわち、矯正医官の不足問題です。刑務所や少年院などの医師不足の問題のことです。受刑者らの治療を外部の病院に頼らざるを得ないケースも増え、脱獄のリスクも指摘されています。
刑務所などの医師は慢性的な不足が続き、定員の８割に満たない状態です。常勤医が不在の施設も31カ所にのぼります。
矯正医官の不足で受刑者らの治療に対応できないケースがあり、外部の医療機関への移送件数も増加傾向です。移送には警備職員の配置が新たに必要になってしまいます。
人事院の調査によると、医官は平均年齢約50歳で月額給与が77万円程度なのに対し、民間の医師は平均約41歳で100万円超と大きな開きがあります。矯正医官の給与が民間よりも低く設定されとることが問題といえます。公務員医師のアルバイトが厳禁であるためです。
誤解を恐れずに言えば、矯正医官は待遇も決して良くなく、一般の医療機関に比べて臨床医としての経験を積みにくいハンディキャップがあります。そのような犠牲を強いているわけですから、ある程度の給与水準を確保すべきでしょう。そうでなければ医師不足が解消するはずがないのです。
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