医師アルバイト

医局に入りたくない研修医が増え、大学病院での研修割合最低に

10月28日、臨床研修制度のマッチング(※)の結果が明らかになりました。2011年度に大学病院で研修する人の割合は47.9%(3828人)と過去最低になりました。研修先は相変わらず都市部が人気で、東京都・大阪府・京都府は90%を超えています。一方、地方の割合が微増(+0.1%で52.4%)とありますが、前3者との隔たりは大きく不人気であることに変わりはありません。

医局に入りたくない研修医は着実に増えています。しかし、問題は5年目以降(後期研修が修了した後)です。都市部の大きな病院のポストは限られています。人気病院で研修はできても残れる人間は一握りです。余った人員はどこに行くのでしょうか。大学がこれらの人員の受け皿になっている可能性は否定できません。母校の医局を見る限り決して受け皿になっているとはいえないようです。従来は初期研修後、大学へ戻って学位を取る先生が少なくありませんでしたが、時代の流れか、若者の専門医志向が進んでいます。無駄に雑用の多い大学病院ではなく、症例の多い都市部の民間病院へ行こうとする者が増えています。

その結果、医局の持つ医師の派遣機能が損なわれ、医局自体が弱体化してしまいました。人員に余裕のない医局は地方等に派遣していた医師を呼び戻さざるを得ず、地方の病院を中心に医師不足が起こりました。

医局に属しながら地方の病院に派遣されている先生はたまりません。少ない人員で関連病院の守備隊をさせられ、健康を害していく。こういう流れの中で、中堅以上の先生が医局をやめることが増えてきたのです。

恐らくこの流れは今後も変わらず、人気病院はますます人気が増大、不人気病院はますます医師が減る二極化が進行するでしょう。医局制度は今後も緩やかに衰退していくと考えられます。

50代以上の先生は医局制度に乗って定年まで我慢すれば退職金が得られます。この世代は恙無くやっていれば良い「逃げ切り世代」です。問題は若手、特に初期研修医・後期研修医の世代です。後期研修をどこで受けたら良いのか悩む初期研修医は多いため、大学医局がここぞとばかりに強力に勧誘します。消去法で大学医局入りする若手は少なくありません。雑用が好きならば良いですが、そんな先生はいませんよね。大学に勧誘されて入局しても医局の人員は右肩下がりなので雑用は減らないし関連病院は万年医師不足で大変、良いところがないでしょう。人員不足の医局を抜けようにも締め付けが強化されて大変な労力を要するようになります。大学医局に入ることを全否定するつもりはありませんが、よく考えてから決断して下さい。

初期研修をしながらの後期研修先選びは、忙しいなか時間をやりくりする必要があります。そのため最初から諦めてしまっている先生が多いです。結果的に初期研修のマッチングに比べれば競争が少なく穴場です。初期研修で人気が高すぎて入れない病院でも入れます。年収は大学医局に入るよりは遥かに良くなるところが多いです。「若いうちは薄給でも文句を言うな!」という先生もいますが、体力のある若いうちに稼ぎ切ることも重要です。要はバランスで、勉強もできて収入も良い後期研修先はたくさんあるので何も大学医局に入って雑用と薄給に甘んじなくても良いということです。

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