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訪問診療のアルバイトは割が良い

医師のアルバイト市場をウォッチしている先生ならご存知のように、ここ数年在宅医療のアルバイトが増える傾向にあります。というのも、全国で在宅診療所が雨後の筍のように開設され続けているからです。

在宅医療は2006年の診療報酬改定で在宅療養支援診療所が創設された、実はまだ新しい開業形態なのです。
2chの病院・医師板で「クラウン開業」というコテハンが大活躍されていたのも丁度この頃です。在宅診療所を立ち上げるイニシャルコストは少なくて済みます。マンションの一室を借り、電話を引く程度。そこで外来をやることも無いので非常に軽装備で済みます。「クラウン開業」の名の通り、400-500万円程度で開業できてしまいます。

イニシャルコストが少ない一方で、在宅医療の推進は国策なので報酬は手厚く付けられました。その結果、大変な勢いで在宅診療所が出来るに至っています。
※2014年の改定で複数訪問の在宅医学時総合管理料が1/4に大幅カット。老人ホームの往診は撤退が相次ぎそうです。

在宅医療の歴史
2006年・・・在宅療養支援診療所が創設される。 届出件数 9,434件
↓  ・・・在宅支援病院が創設される。    届出件数   7件

2010年・・・在宅療養支援診療所の増加     届出件数 12,487件
↓  ・・・在宅支援病院の増加        届出件数  331件
↓     ※一般診療所の数は全国で99,696件のうち、1/8を占める

2012年・・・機能強化型在宅療養支援診療所・病院に対し、往診料などの点数が引き上げ。
※引き上げとともに、評価体系の見直しも行われました。

強化型基準として常勤医師数や往診実績、看取り実績に関する基準が設けられているものの、複数の医療機関が連携したうえでの実績でも可能なため医師会主体で医療機関が提携するなど、今後も新規参入が予想されます。

個人宅を訪問するので、訪問先がゴミ屋敷だったりすることもあります。ゴキブリやネズミが気になる先生には余りお勧めできません。運転手も兼ねて一緒に看護師がついてくることが一般的ですが、在宅診療をしている看護師のクオリティは低いことが多いです。ハズレを引いてしまうと目も当てられない。そういうリスクもあります。

在宅医療のアルバイトで一般的なものは、1日数件~10件程度の個人宅を回って(大体9時5時で)8万円以上というのが相場です。中には10万円を超えるものも少なくありません。日勤で10万円以上の案件は遠征しないと得られなくなっているので、近場で何とか日勤10万円以上を確保できるのは有難いですね。コミュニケーション能力があって、訪問先が散らかっていても気にならない先生にはお勧めです。

訪問診療クリニックの夜間・休日のオンコールのアルバイトもあります。
クリニックの周辺に住んでいる先生に限定されてしまいますが、患者宅からのコールをまず看護師などが受け、電話対応で済めばそれでよし、済まなければ出動するという勤務形態です。基本給与一晩1-2万円、出動があれば1回1万円などというのが一般的です。自宅待機可能なものもあるので自宅で待機し、呼ばれなければラッキー、呼ばれてしまったら出動手当を貰うというスタイルです。筆者などは「呼ばれるかも」と思うだけで安眠できないのでやったことはありませんが、実際に殆んど呼ばれないクリニックを選べば自宅で眠れる分寝当直よりも良いかも知れませんね。

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