女性医師の子育て|キャリアを止めないための「勤務設計」

妊娠・出産・育児は人生の大きな転機です。一方で医師の仕事は、時間も責任も「予定どおりにいかない」場面が多く、両立が難しく感じて当然です。
大切なのは、気合いや根性ではなく、勤務の負荷を分解して、現実的に回る形へ組み替えることです。
この記事で分かること
- なぜ女性医師の子育ては回りにくくなるのか
- 今の状況を整理するための「3つの軸」
- 当直・オンコール・時短・非常勤をどう組み替えると破綻しにくいか
- 復職がうまくいく「段階復帰」の考え方
女性医師の子育てが難しくなる理由(個人の問題ではありません)
両立が難しくなる主因は、能力や努力不足ではなく、次の「構造」にあります。
- 医療現場は変動が多い:外来延長、急変、手術、当直、オンコールなどが積み重なる
- 育児側は時間が固定:送迎、発熱対応、行事など「動かせない予定」が多い
- 代替が効きにくい:担当や責任があるほど、休みにくい・抜けにくい
つまり「頑張れば何とかなる」ではなく、頑張るほど破綻しやすい設計になりがちです。まずは、負荷の正体を明確にしましょう。
まず整理する3つの軸(ここが曖昧だと、判断が苦しくなります)
1)家庭側:動かせない制約を言語化する
- 保育園・学童・病児保育の利用可否(送迎担当/延長の可否)
- 家族のサポート(祖父母、パートナーの勤務、緊急時のバックアップ)
- 「絶対に守りたい時間」(迎え、就寝、休息など)
2)仕事側:負荷の種類を分解する
- 当直・オンコール・夜勤(回数、曜日、免除可否)
- 外来/病棟/手術/検査などの比率
- 急な欠勤に対する職場の耐性(代替医の有無、体制、文化)
- 通勤時間(長いほど“詰みポイント”になりやすい)
3)キャリア側:今「守るべき核」を決める
- 今期は「継続」優先なのか、「スキル維持」優先なのか
- 専門性の維持に必須な業務(最低限残したい手技・症例)
- 1年後/3年後に戻したい働き方のイメージ
この3軸が整理できると、選択肢は一気に現実的になります。逆に、ここが曖昧なまま「常勤か非常勤か」だけで決めると、後から苦しくなりやすいです。
働き方の現実解:よく効く“組み替え”パターン
当直・オンコールがボトルネックなら「最初に外す」
両立を崩す最大要因になりやすいのが、夜間・突発対応です。可能なら以下の順で検討します。
- 免除(育児期の期間限定でも可)
- 回数の最小化(月1回→隔月など)
- 役割の置換(当直の代わりに外来枠増・土曜午前対応など)
「時短=楽」ではないので、業務設計までセットで考える
時短勤務は有効ですが、仕事量が変わらないまま時間だけ短くなると、むしろ疲弊します。
担当範囲・会議・書類・急な呼び出しまで含めて「守る枠」を決めることがポイントです。
非常勤・スポットは“逃げ”ではなく「回復と維持」の手段
育児期は「続けるために一時的に負荷を下げる」ことが、長期的なキャリアを守ります。
曜日固定の外来、健診、短時間枠など、家庭の安定性を優先した設計は、復職の成功率を上げやすい傾向があります。
復職がうまくいく人の共通点:段階復帰で“戻す順番”を間違えない
復職でつまずきやすいのは、「以前と同じ負荷に一気に戻す」ことです。おすすめは段階設計です。
- ステップ1:時間が読みやすい業務(外来・予約制・健診など)から再開
- ステップ2:週あたりの勤務日数・責任範囲を少しずつ増やす
- ステップ3:当直・オンコールは“最後に”戻す(戻さない選択も含む)
「遠回りに見えて、結果的に早い」戻り方です。崩れない生活ができてから仕事を積むほうが、継続しやすくなります。
こんなお悩みは、相談で整理すると一気にラクになります
- 妊娠が分かってから、勤務の調整をどう切り出せばいいか分からない
- 当直・オンコールが限界。続けたいのに現実的に回らない
- 育休明け、どの程度で復帰すべきか判断できない
- 職場に迷惑をかけている気がして、交渉できない
- 常勤・時短・非常勤…選択肢が多すぎて決められない
- 辞めたいわけではないが、今のままは無理
サポートスタイルでは、女性医師のライフイベント(妊娠・出産・育児)に合わせて、「続ける」ための働き方を一緒に組み立てる支援を行っています。
転職ありきではなく、まずは状況整理と選択肢の見える化からでも大丈夫です。
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