外国人「高度人材」の認定開始 法務省、就労促す優遇制度
外国人医師の受け入れ制度の整備が既に始まっていますが、予想通りその利用は低調です。
誰彼かまわず移民を認めるのには反対ですが、優秀な人材に限定して移民を認めることは合理的なことです。ただし、日本の医師の賃金水準は低く外国人からみたら魅力に乏しいと思います。今回の趣旨は、優れた「スーパー外国人医師」を特別に入れるということだと思います。ごく一部の特殊な市場に限定されるでしょう。
医師のアルバイト市場で最も美味しいのは特殊技能を持った医師に高給で優遇する市場です。パイは小さいですが、そこでうまくやっている先生は存在します。そういう先生には「スーパー外国人医師」は脅威になるのではないかと些か心配している次第です。
外国人医師の診療許可のリスクをひとつ指摘しておきます。それは外国人のモグリの医者を跋扈させるリスクです。現に、日本の医師国家試験を偽造した外国人が逮捕されています。こうした悪人と対峙せざるを得ず、国民をニセ医者の嘘の診療から守る手間をかけねばならないわけです。代償は小さくありません。よく考えてから対応すべきでしょう。
外国人「高度人材」の認定開始 法務省、就労促す優遇制度
日経新聞 2012/5/7法務省は7日、優れた技能を持つ外国人の日本での就労を促す優遇制度の申請の受け付けを始めた。学歴、職歴、年収などに応じてポイントを付与し、一定以上になると政府が「高度人材」と認定。永住許可や配偶者の就労要件の緩和、親の帯同許可などの優遇措置を講じる。専門知識や技能を持つ外国人の受け入れを促進し、少子化が進む日本の競争力強化につなげる考えだ。
希望する外国人や企業が各地の入国管理局に申請し、認定を受ければ原則として10年以上の在留が必要な永住許可要件を5年に緩和する。大学教授らの「学術研究」、医師などの「高度専門・技術」、企業幹部ら「経営・管理」の3分野で評価し、それぞれポイントの算出方法が異なる。